「おーい!起きろー!起きて、五郎くん!」
体を揺すり声をかけるお母さん。お父さんも声をかけます。
大きな体の五郎くん。もっふもふで、クマさんみたい。まだ子供の頃はトレーニングを受けるため半年間離れて暮らしたこともありました。面会に行くと物凄い勢いで喜んだ彼。
「がんばってね。ごめんね。これから先何十年、お互いが楽しく暮らすためだからね。」
80キロ近くになりました。暑がりなのにストーブの前が大好きで、触ると毛がチンチンに熱くなっていることも。お母さんたちの近くにいたい。
1度、鶏の骨を喉に詰まらせたときは、時間外でしたが先生が駆けつけてくれ、助かりました。
11歳になり、出来ないことが増えてきました。そして、最近は赤ちゃんのような声で夜鳴きするように…。そして…。
「手はかかったけれど、可愛かった。子供みたいなもんだ。起きないかな。起きて、五郎くん!」翌日もドライアイスを持って伺うと、やはり彼に寄り添うお母さん。そしてその翌日も。
「お花たくさん入れてあげたい。どこに売ってるかな?自転車で行けるところある?」
どんなお花がいいですか?当日ご用意させていただきますよ。
送ってあげるその日まで、綺麗なまま、可愛いままいて欲しい。そして、お弁当もお花も入れてあげたい。
五郎くん、穏やかなお顔だね。お母さんがずっとそばにいてくれて安心して眠っているのかな。
数日後、お写真をお届けに伺いました。
「五郎がいた時と何も変わらない日々を過ごしています。朝起きて声かけて、ごはんの用意して、また声かけて。五郎はここにいるから。」
「また会いに来てやってね。」車が見えなくなるまで見送ってくださいました。
五郎ちゃん。幸せだったね。愛されているね。時々お母さんたちのところに遊びにきてくれるかな。ストーブの前は空けておくからね。
大切な家族だから最後まで愛をこめて。
ちいさな家族にありがとう 虹の架け橋ぷう
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