「火葬の予約は取れたけれど、段ボールか抱っこで連れてきてと言われ…お棺やお骨つぼありますか?」
ご連絡をいただき伺いました。予約の時間まで、あと数時間…!
出逢いは21年前。お外で暮らしていたお腹の大きな子。このお家の台所裏で仔猫を産みました。お腹空いていたかな。お外は過酷だったよね。ここなら安心して子供を産めると思ったんだね。
そのまま家族になりました。
「新聞記事を保管していました。その時を迎えるのは嫌だけど、必要かもしれないと思って。」
大丈夫ですよ。ご安心ください。大切な家族でもすもんね。出来る限りのことをしてあげましょう。
「この子はコタツが大好きでね、よく上に登ったりしていたんだけど、足が悪くなって登れなくなってね。あと顔にできものが…でも蒸しタオルで拭いてあげると喜んでいました。抱っこが嫌いで、病院も車も苦手で…水道から直接お水飲むのが好きでした。」
どんなに大切にされていたか伝わってきます。
チビちゃん。可愛いね。お顔もだけれど性格も可愛いね。
バスケットのお棺に真っ白いお布団を敷いて。お父さんとお母さんの手で寝かせてあげてくださいね。
急ぎながら、でも好きなものを選んでお弁当に詰めました。
お花は…火葬場に向かう途中で買って行きましょう!早めに着くように出発して、可愛く包んであげましょうか。
バタバタと出発。そしてお母さんとお花選び。レジの済んだものから茎を切り、小走りで車に。お父さん、お待たせしました。では参りましょう。
移動中も、チビちゃんのお話は尽きることがありません。
「ここ数日はオムツもしたけれど、少し前までは、私が手伝ってあげると自力でトイレも出来ました。」
「最後の2日は一緒に寝ました。看取ることもできました。」
お母さんが選んだお花はどれも優しい色合いの花。チビちゃんに感謝の気持ちを込めて。そして、うちは神式だからと榊も入れてあげました。お父さんからもチビちゃんへ。
20年以上も一緒に暮らしてきたキミ。 ありがとうね。寂しいけれど行ってらっしゃい。見送るまでが私たちの責任だから。
待ち時間に少し居心地悪そうにしていたお父さんが声をかけてくださいました。
「ちゃんと葬儀だね。人と同じようにしてくれるんだね。このあともし良かったら、直会(なおらい)に付き合ってもらえませんか?」
喜んで!
チビちゃんの在りし日を偲んで「献杯」お父さん、お母さん、大切な子供さんの旅立ちのお手伝いをさせていただきありがとうございました。
送ってあげるのはあくまでもご家族。虹の架け橋ぷうにできることはお手伝いです。「きちんと送ってあげたい。」そのお気持ちにできる限り寄り添いお手伝いすること。
この仕事を始めて良かったです。愛猫を見送り廃人のように落ち込んでいた私が、この仕事を選んだ理由。
ちいさな家族との別れに悔いを残して欲しくない。
「たくさんのお花に囲まれてチビを送ってあげる事が出来、お陰様で後悔する事もなく、私の気持ちも落ち着きました。」
あれから数ヶ月。チビちゃんのお母さんからあたたかい自筆のお手紙を頂戴しました。
チビちゃん、お母さんとお父さんを見守っていてね。
大切な家族だから最後まで愛を込めて
ちいさな家族にありがとう 虹の架け橋ぷう
虹の架け橋ぷう 公式ホームページhttp://nijinokakehashi-poo.info/