愛猫の介護 〜夜鳴きの話〜

毎晩夜鳴きする愛猫

もう4年も前になりますが、うちの子が夜鳴きをするようになりました。

それまで毎晩一緒に寝るのが習慣で、元気な頃はあとから布団に来て、枕元で「布団に入れて。」と鳴いていました。布団をめくってあげると入ってきて、腕枕で寝るのが当たり前になっていました。

それが少し違った鳴き方になっていきました。

枕元で大きな声で鳴きます。

布団に入りたいのか?と布団をめくっても入っては出る、そしてまた鳴く…を繰り返す。

お腹が空いているのかな?とリビングのごはん皿を見るとまだ残っている。

喉が渇いたのかな?お水もかえたばかり。

撫でて欲しいのかな?少し撫でると落ち着いたように見える…けれどまた鳴く。

抱っこして撫でて、布団に連れ戻そうとしてもまた出て行っては強く鳴く。

 

ぷう、どうしたいの?

 

そうか、これが夜鳴きなのか。赤ちゃん返りすると聞いたことがあったけれど、これのことを言っていたのか。

 

毎日繰り返される夜鳴き。眠れない。眠っていないのに起きる時間が近づいている。

ねえ、どうしたいの?どうしたら鳴き止んで眠ってくれるの?

抱えて一緒に布団に入るも、すぐに出て行きまた鳴いている…。どうしたいの?どうして欲しいの?もうわからないよ…。

 

「うるさい!もう寝かせてよ!!」

怒鳴ってしまった…。頭まで布団をかぶり、耳を塞いで寝てしまおう。

すぐに後悔…。

ぷうには私しかいないのに。私が見放すようなことしてどうするの!だけど、どうしたら…。

泣けてくる。情けなくて、ぷうに申し訳なくて。

 

よし!今日はもう寝ない!起きてぷうとお話しよう。理解したい。ぷうのイライラする原因を。夜鳴きの原因をつきとめたい。安心して眠って欲しい。

夜鳴きの原因として考えられること

①空腹

②トイレが汚れている

③運動不足

④コミュニケーション不足

⑤聴力や視力の低下など、老化が進むことによる不安

⑥認知症、痴呆症

①〜④は解決もしやすいかと思います。ごはんの時間や回数、量などを見直す。こまめにトイレ掃除をする。トイレに行きやすいよう段差を無くす、トイレを増やす。たくさん撫でる。遊びたいようなら無理のないように軽く遊ばせてみる。たくさん名前を呼び、話しかける。

⑤⑥については、未だにわかりません。どうしてあげるのがよかったのか。

先生にも相談しましたが、具体的な解決方法はわかりませんでした。

ただ、してはいけないことだけはわかります。

怒鳴りつけたり、叩いたりしてはいけない。

先の見えない不安と闘っているのはこの子。私ではない。

と言うのは綺麗事…。私も不安でたまりませんでした。

いつまで眠れない生活が続くのだろう。今日は寝てくれるかな。明日は寝かせてもらえるかな…。

解決方法はなくても、出来ることをして、どっしり構えて。

向き合う。一緒に闘う。

数ヶ月に及んだ夜鳴きとの闘いは、過ぎてしまうと後悔ばかりが残りました。

怒鳴りつけてごめんね。どっしり構えていられなくてごめんね。余裕がなくて、頼りないお母でごめんね。

 

今だから言えること。

今、大切な家族である猫ちゃん、ワンちゃんの夜鳴きと向き合っているみなさん。もどかしくてイライラしてしまうこともありますよね。医療費も食費もかかるのですから、働かないわけにもいきません。寝て、起きて、いつもの生活をしながらの介護。お仕事を辞めて介護に専念されているみなさん。息が詰まることもありますよね。

先が見えない不安

でも、ずっと続くわけではないのです…。いつか終わりが…きてしまいます。

いつか振り返ったとき、あの時は辛かったけれど、あの子と1番近くにいられた。まるで赤ちゃんのようなあの子のお世話をできた。頼ってくるあの子と向き合ってきた。

あたたかい気持ちになれますように。

頼れるご家族がいらっしゃるのなら、どんどん頼ってください。共感、共有。分担。

もしも頼れるご家族がいらっしゃらなければ、ペットシッター さんなどに手伝ってもらうこともご検討されてはいかがでしょうか。出来ることなら、愛猫、愛犬が元気なうちに見つけておきたい。

ひとりで出来ないこともあります。

誰かに手伝ってもらうことで生まれる余裕もあります。

SNSや雑誌などで、他のみなさんの介護記録を読むことも出来る時代です。どうかひとりで抱えないでください。

介護させてもらえてよかった。心の準備が少しずつできました。

 

大切な家族だから最後まで愛を込めて

愛猫の介護 〜トイレの話〜

ちいさな家族にありがとう 虹の架け橋ぷう

愛猫の介護 〜トイレの話〜

「余命宣告を受けた…何かできることはありますか?」

うそだ。うそだよね?この子がいなくなるなんて…。頭では理解できても心が受け入れない。認めたくない。涙ばかり出てきて力が入らない…。

でも、そうしているうちにも時間は進んでしまいます。できることを考えたい。

 

トイレを工夫する

トイレの失敗が増えました。おむつをしますか?おむつをしても、自分のトイレに這って行ってしようとしていた。そんな話も耳にします。夏場なら蒸れてかぶれたり、痒がったりすることもあります。おむつをする前に考えたい。

①トイレを増やす

②入り口にスロープを設置する

③レジャーシートやトイレシーツを敷き詰める

④過ごす部屋を限定し、目が行き届きやすいように工夫する。

食べられる。お水が飲める。排泄ができる。当たり前だと思うことも、少しずつ出来なくなるかもしれません。トイレの失敗は仕方のないことです。その子が自分の力で排泄できるうちは、手伝ってあげたい。

お互いのために快適な環境をつくる

毎日の拭き掃除は大変です。仕事に家事にと忙しい日々。ストレスを感じるかもしれません。でもいつか、おしっこが出なくなったら…。大変だったことも、幸せだったと感じるかもしれません。なにより、その子がしたいようにさせてあげられたら。

細くなった体でゆっくりトイレまで進みがんばる姿も愛おしい。失敗しても怒らないで褒めてあげたい。

私が後悔したことの1つは、トイレの失敗が増えてから、一緒に寝るのをやめたことです。腎不全の症状が進み、トイレが間に合わず布団でおしっこしてしまうことが増えました。くっつき合って寝ていたためびしょびしょに濡れ、気づかずに朝を迎え風邪をひきました。布団を洗うのは大変です。干しても臭いがなかなか取れません。防水シートなどをうまく使いたい。どうにもならない場合は、寝る時だけでもおむつをして一緒に寝るのもいいかもしれません。いつまでも一緒寝られるわけではないのだから…。1日1日を大切にしたい。

その子のお気に入りのベッドや座布団の下にトイレシートを敷く。丸洗いのできるベッドを増やす。まだまだ他にもあるかもしれません。

そして、失敗してしまったら、濡れた体はすぐに拭いてあげたい。風邪をひかさないように、しっかり乾かしてあげてください。

 

おばあちゃんになっても愛おしい。昨日よりも、今がもっと愛おしい。

後悔しないためにも、その子のためにも、できることがまだまだあります。介護が大変で疲れてしまったら。ご家族やご友人、ペットシッターさんの手を借りるという方法もあります。

最後までよりそいたい。その子が生きたいだけ生きられますように。

愛猫の介護 〜夜鳴きの話〜

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